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今回はつるかめさんが思う訪問看護ステーションで今後も需要が尽きることが無いであろう小児分野について書いていこうと思います。数ある事業所の中でも小児の訪問看護(リハビリ)を行っているステーションは多くはないと思います。療法士単位で見ても不安感が強かったり拒否感がある方も少なくないのではないでしょうか。
この記事を読めば、今後の訪問看護ステーションでの働き方と見かたがガラッと変わります。そして、暗い話を耳にすることが多い理学療法士ライフに対しても将来性のある事柄も含まれていますので、今の働き方に悩みや迷いがある方は是非チェックしてみて下さい★
都内随一の訪問看護ステーション事業所数を誇る法人で幹部をし利用者400名規模の訪問看護ステーションの管理をしていたつるかめさんが業界の”本当”について語っていきたいと思います。
この記事で分かること
- 小児のリハビリテーションの置かれている現状
- 小児のリハビリテーションに求められる理由
- 小児のリハビリテーションの障壁
- 小児のリハビリテーションの将来性
訪問リハビリで関わるであろう6つの障がい
みなさんの小児のリハビリテーションのイメージはどんな感じでしょうか?
”小児分野”と一口に行っても様々な疾患や状況があります。
つるかめさんは学生時代に
”通ろうと思わなければ通らなくともやっていける分野”だと思ってたよ。
正直に言うと、一生関わることが無い分野だと思っていたよ。
療法士全体の中でも母数は多くないよね。
けど、だからこそそこに需要が生まれているということがこれからの内容で分かるよ。
訪問看護・リハビリテーションで関わることがあるであろう小児のリハビリテーションの疾患は大きく分けると6つの分野があります。
知的障がい児
知的障害とは、一般に、同年齢の子供と比べて、「認知や言語などにかかわる知的機能」の発達に遅れが認められ、「他人との意思の交換、日常生活や社会生活、安全、仕事、余暇利用などについての適応能力」も不十分であり、特別な支援や配慮が必要な状態とされています。また、その状態は、環境的・社会的条件で変わり得る可能性があると言われています。
文部科学省:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00803.htmll
身体障がい児
身体障害とは身体機能に何らかの障害があることを言い,身体障害者福祉法により障害の範囲と程度が規定されている。身体障害と認定された者は身体障害者手帳の交付を受け,障害者自立支援法等の各種サービスを利用することができる。
内閣府:https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/h19-2/html/3_2_7.html
重度心身障がい児
重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態を重症心身障害といい、その状態にある子どもを重症心身障害児といいます。さらに成人した重症心身障害児を含めて重症心身障害児(者)と呼ぶことに定めています。
社会福祉法人 全国重症心身障害児(者)を守る会:https://www.normanet.ne.jp/~ww100092/network/inochi/page1.html
これは、医学的診断名ではありません。
児童福祉での行政上の措置を行うための定義(呼び方)です。
その判定基準は、国は明確に示していませんが、
現在では、大島の分類という方法により判定するのが一般的です。
重症心身障害児(者)の数は、日本ではおよそ43,000人いると推定されています。
発達障がい児
発達障害者支援法において、「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」(発達障害者支援法における定義 第二条より)と定義されています。
国立障害者リハビリテーションセンター:http://www.rehab.go.jp/ddis/understand/whatsdd/
医療的ケア児
医療的ケア児とは、医学の進歩を背景として、NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のことです。
東京都福祉局:https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/Medical-Care_Children_Support/about/
全国で約2万人いると推計されており、東京都の医療的ケア児は約2千人と推計しています。医療的ケア児の数は年々、増加傾向にあります。
精神・情緒障害
思春期等の精神的不安によって、不登校や社会的断絶に至っている児童もいます。情緒障害や精神疾患を患っていたり発達障害の診断は付かない程度の状態(いわゆるグレーゾーン)の児童も年々増加傾向にあります。
と、6つの項目に大別しましたが、
ここで分かっておいた方が良いポイントは、
疾患やカテゴリーはあっても個人差が千差万別であるということです。
もちろん高齢者でも脳卒中後の後遺症や変形性関節症の痛み部位、今までの人生や生活背景など個人個人に異なっていることは承知の上ですが、
成人のリハビリテーションの場合、一度獲得した機能や生活の喪失からの復権であることに対して
小児のリハビリテーションの場合は獲得するはずであった機能や生活の代替・適応・促進・援助・支援・教育など多岐に渡るのです。
小児の場合、リハビリテーションというよりも
「療育」という言葉を使った方が適当ではないかと
つるかめさんは思うよ。
少し古いデータだけど、
下の図で示した通り在宅で医療を必要としている小児の数は
毎年増加しているよ。
出典:厚生労働省 小児在宅医療「総論4と各論扉」
高齢者と小児の在宅医療の違い
出典:厚生労働省 小児在宅医療「総論4と各論扉」
退院するにも調整が難航する
もし、高齢者が入院して退院することになった場合は、
病院のソーシャルワーカーと在宅のケアマネージャーが連携を取ってその方に合った在宅で必要なサービスをコーディネートしてくれます。
介護保険制度には訪問看護の他にも、福祉用具・訪問ヘルパー・移動支援・デイサービスなどなどいろいろなサービスを利用できる法整備が成されています。
小児の場合は退院調整は相談支援専門員が担うのですが、
利用者によって生活背景や病状などの個人差が千差万別であるが故に、
退院調整に際して緻密で専門的な医療の知識が必要なケースも多いため
調整が出来る人材が多くない(地域に居ない)という問題があります。
往診医が居ない
加えて、地域の受け皿として往診などが出来る医療機関が存在していない地域もあります。
例え往診してくれる医療機関が見つかったとしても、
急変時や入院時には大きな病院に行かなければならないこともあるので在宅と医療機関の医療的なコミュニケーションがとても煩雑になります。
余談ですが、小児在宅医療には地域差もあります。
例えば東京都内で考えると、
国立成育医療研究センターが在る世田谷区には、
開設20年以上の老舗のこども在宅クリニックがあり退院後のお子さんのフォローを医療機関と連携を取りながら行っておられます。
東京都立小児総合医療センターが在る府中市は、小児専門に在宅医療(往診)をしてくれる医療機関がほぼ無いのです。
その結果、病院は自宅や地域に退院させることが出来ずに患者を抱えてしまいます。
それが原因で新しい患者を受け入れるまでのサイクルが滞ってしまいます。
そのことは新たな入院患者の受け入れの問題のほかに
障害を持っているお子さんが在宅で不測の事態があった時に医療的なキャパシティーがない/入院できないということにも繋がってきます。
障害を持って地域で住むことのハードルをより高くしているのです。
東京都府中市の小児在宅医療(往診医不足)の話は、
前職で市役所に聞き取りに行ったことがあるから信ぴょう性が高い話だよ。
未だにネット検索でも小児専門の往診医はヒットはしないしね、、、
代わりに周辺の市から往診にきてくれている先生たちがいるみたいです。
家族の不安
また、退院に際して家族の不安は想像を絶することでしょう。
24時間医療的な処置を必要とする我が子を医療設備の無い自宅で診るわけですから
医療の知識が無いご家族にとっては
”家が病院になるの⁉”
”こんな時はどうしたら良いの?もし家で我が子に何かあったら・・・”
”役所には何を届け出たら良いの?担当の課はどこ?誰?利用できるサービスは何があるの?”
”いつ家事をして、いつ眠れるの? 仕事は?他の家族は?”
など、退院はしてほしいけど家で診ることに不安を感じない親御さんは居ません。
つるかめさんは親族に障害を持って生まれてきた子供がいるよ
入院加療や退院調整の一通りの流れを見てきたけど
自宅に受け入れるまでの家族の葛藤はとても複雑なものがあったよ
つるかめさんが医療従事者だったからいろいろと仲介したりアドバイスしたり出来たけど
それでも先の見えない不安は払拭できるものではなかったよね💦
地域の受け皿がない
高齢者の場合、デイサービスやデイケア、地域の体操教室やコミュニティーなど様々な受け皿がある中、
小児の場合は、児童発達支援事業所や放課後等デイサービスがそれにあたります。
(児童発達支援事業所は就学前の児童 放課後等デイサービスは小学生低学年がそれぞれ利用対象)
しかし、事業所の数が圧倒的に足りていない現状があります。
児童発達支援事業所の数に至っては、国の目標の3分の1以下に留まっている現状です。
発達支援が必要な児童のうち利用が出来ている児童は、わずか1割程度、、、
9割の児童が適切な療育を受けられないままでいます。
出典:THE GOLD ONLINE「圧倒的な教室不足…児童発達支援事業所が求められる理由」
訪問看護ステーションでの受け入れに関しても全訪問看護ステーションが小児を受け入れられるわけではなく、医療的には退院できる状態であっても往診医や訪問看護の在宅調整が出来ずに居る方もいらっしゃいます。
発達障害などで療法士の療育を受けたくとも適当な訪問看護ステーションが見つからないケースも多くみられています。
例えば、福島県いわき市の医療法人のブログにこんな記事がありました。
●求められる小児看護スキル
引用:医療法人 医和生会 326. 広がらない障がい児の訪問看護 求められる小児経験者・当法人の事例も紹介
いわき市訪問看護連絡協議会に加盟する13の訪問看護ステーションのうち、障がい児も看護しているのは5ステーション(2018年5月現在)。受け入れが進まない現状について、同協議会会長の鈴木聡子(コスモス訪問看護ステーション管理者)は、障がい児を看護するための現場の経験・人材不足を指摘します。鈴木は「たん吸引をするにも、体が成長途中の子どもはのどが細いので大人にするよりも難しい」とし「小児経験がない看護師は、傷つけてしまうのではという恐怖心がある」と二つ返事で引き受けられない現状を語ります。緊急時に連絡できる小児科医との連携も課題の一つですが、小児を看れる看護師育成が大きな鍵になります。
需要と供給のアンバランス
そもそもリハビリテーションの成り立ちは、戦争で負傷した方の社会復帰が原点と言われています。
リハビリテーションの ”リ” が復帰の意味ですね。
小児療育が出来る人材が居ない/育成が出来ていない
多くの療法士が高齢医療・福祉の世界に身を置いているため
業界全体で見ても小児分野のリハビリテーションを経験している療法士はマイノリティーと言っても過言ではないと思います。
そのため、小児のリハビリテーションは療法士の働き方としては一般的ではなく、
”一部の専門的な施設や職員”が非常に分厚い経験と知識を持っているという現状です。
その中で、訪問や在宅医療に進出している療法士が何人いるでしょうか。
図は大学病院・一般病院以外の小児理学療法実施施設に「小児理学療法の実施状況について」調査した内容の一部です。回答施設の総数は2,043か所です。
Q, 小児患者の理学療法の指導者はいらっしゃいますか。(回答総数 952施設)
36.8%(342施設)の施設で「小児患者の理学療法を指導できる理学療法士がいない」と回答がありました。
訪問リハビリ事業所(回答総数 226事業所)にフォーカスを絞ると約半数の事業所から指導者が居ないと回答があったそうです。
つまり、「小児患者の理学療法を指導できる理学療法士がいない」と回答した施設の1/3は訪問看護事業所からのものになります。
画像:公益社団法人 日本理学療法士協会 小児理学療法実態調査 2018 「大学病院・一般病院以外における小児理学療法実施に関する調査 報告書」
母数が少ない上に小児のリハビリテーションを継承していく指導的立場の療法士の育成が
追いついていない現状があるみたいだよ。
つるかめさんが以前勤めていた訪問看護ステーションは小児リハにとても力を入れていて
組織立って委員会や研修会を頻繁に開いてくれている会社だったよ。
しっかりとしたバイザーもいてつるかめさんの小児療育の背骨を作ってくれたよ。
そんなステーションもあるってことだね。
はたまた、
最近、知人の手伝いで関りを持ったことのある訪問看護ステーションでは
「小児の依頼は定期的に頂くのだけれど、経験者が居なくてとても不安でした。つるかめさんがきたのでもう安心です。」と言われたことがあるよ。
つるかめさんは小児畑出身ではないのだけれど、以前に小児療育に良く関わっていたことがあるというだけで重宝されたことがあるよ💦
それくらいその事業所では小児に対しての見識が皆無だったってことだね。
「じゃーそのステーションは小児依頼を引き受けなければ良いじゃない。無責任だよ。」という意見も出てきそうだけれども、、、
依頼を断るのは簡単だけど、その先にお子さんが次いつ療育の機会に出会えるのか分からないということを考えると無下に断ることも出来ないとつるかめさんは思います。
そもそも小児に対してもっと気持ち的なハードルを下げても良いのではないかな言うのがつるかめさんの意見です。
また、看護も同時に人材の育成が課題となっていることにも言及しておかねばなりません。
下記は新潟県のHPより抜粋しております。
出典:令和3年度【医療的ケアを要する子どもに対する訪問看護についてのアンケート調査】集計結果
看護師の職域でもまた人材不足に悩まされている現状があります。
増加していく問題
小児分野の療法士が多くない中で在宅で医療や療育を必要とする小児の数は年々増加しています。
さらに、教育現場でも発達障害の児童が急増してきています。
平成15年と平成25年との比率で約2倍以上も増加していると言われています。
普通の学校に通っている子供の中にも約10人に1人の割合で学習面や行動面で著しい困難を示す発達障害の可能性があるとの報告がある。
出典:ReseEd 教育業界ニュース「小中学生8.8%、発達障害の可能性…文科省調査」
自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍する児童生徒数は、平成19年度以降、毎年約6,000人ずつ増加しています。また、平成26年度において、自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍する児童生徒数の特別支援学級に在籍する総児童生徒数に対して占める割合は、約44%です。
引用元:独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 http://cpedd.nise.go.jp/horei/tokei
通級による指導を利用する発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害)のある児童生徒数はいずれも、平成19年度以降、毎年増加傾向を示しています。
また、平成26年度において、通級による指導を利用する発達障害のある児童生徒数の通級による指導の総児童生徒数に対して占める割合は、約45%です。
出典:文部科学省 「特別支援教室について」
先ほどの記事でも載せていますが、医療的ケアを必要としているお子さんも近年増加傾向にあります。
出典:厚生労働省 「小児在宅医療の現状と問題点の共有」
現在、日常的に医療機器と医療ケアを必要とする子どもたちが、地域において急激に増加している。その要因が3つある。
1つ目は、医療ケアを必要とする子どもたちのNICU(新生児集中治療室)から地域への移行である。
2つ目の要因は、小児科病棟からの医療機器と医療ケアを必要とする子どもの地域移行である。新生児医療のみでなく、小児医療においても、救命技術は進歩し続けていて、
以前は救命できなかった非常に複雑な先天性心疾患や、気管や食道の重度の先天異常、重度の消化管の先天異常などの子どもたちが救命し、長期生存できるようになったが、それらの子どもたちは医療機器と医療ケア
がなければ生きていけない。
3つ目の要因は、もともと自宅、地域で暮らす医療ケアを必要としなかった重症心身障害児の加齢に伴い、医療機器、医療ケアが必要になっていく問題である。小児医療の技術が発達しはじめた30年から20年ほど前に生まれ、救命された子どもは、歩行不能で話せない重症心身障害児でも、医療機器や医療ケアは不要で、介助すれば自力で食事を食べることができた。
しかし、その子どもたちが、身体機能が衰え、気管切開や経管栄養などの医療ケアを必要とするようになる。これらの子どもたちは、親だけで介護している場合も多く、介護している家族が突然死し、介護を受けていた障害者も餓死して発見されたという悲しい報道が最近いくつかあった。
そのような事件が今後急速に増える可能性がある。
要約すると、
救命/医療技術の発展により以前は亡くなっていた命を救うことも出来るようになったことでその後も長期生存できるようなり地域への移行が進められたが、医療機器や医療ケアの必要性も高くなっている。また、加齢が進み地域において介護やケアを必要とする障がい児が増えた(ている)。
ということになります。
発達障害も医療的ケアが必要は障がい児も増加しているってことだね。
また、2024年6月の「福祉新聞」では以下の調査が発表されました。
厚生労働省は5月31日、2022年12月時点の障害児者数は1164万6000人で、5年前の前回調査に比べて24・3%増えたとする推計を発表した。障害種別でみると前回は身体障害者が最多だったが、今回は精神障害者が56・6%増の614万8000人で最多となり、全体の5割強を占めた=表
福祉新聞「障害児者数1164万人 精神が57%増で最多に(厚労省推計)」
地域で診ることが出来ない
往診医が居ないことや家族の受け入れに対する不安なども書きましたが、
もう少し子供が成長して、学校や保育園に行くとします。
そこでも新たな問題に直面します。
例えば、
- 車いすを使用しての移動であれば、バリアフリーの問題。
- 発達特性があるのであれば、授業や行事への参加の問題。
- こだわりが強い児童であれば、他児との関係性構築の問題。 などなど
そもそも健やかに心身が成長していくのかも正常発達と見比べてに観ていかねばなりません。
学校や保育園の先生たちは医療のプロフェッショナルではありません。
本分は、教育や保育です。
”個”を尊重する時代。障害や特性に目を向けないこともないですが、
本筋から大きく逸れて向き合うことは物理的に難しいのです。求めすぎてはいけないと思います。
学校では通級など、特性があって困っている児童が通える授業があったりスクールカウンセラーが常設されていたりと発達障害に対する対応も行っているところもあります。
保育園でも外部から講師(外部支援専門員)を招いて児童に対してきめ細かく情報連携を行っているところもあります。
がしかし、人数の急激な増加に対して供給が間に合っていないということと現場の先生方も対応に追われているというところが実情です。
療法士の出番です
今までの内容で、急増する在宅小児療育/医療のニーズに対して
安心して在宅療養出来る制度が追い付いていないということが分かったと思います。
では、どうしていった良いのか。
ここで医療の知識を積んだ療法士たちの出番です。
例えば、
理学療法士なら
姿勢・基本的な運動能力、目と手の協調性向上の練習、感覚入力を用いたボディーイメージの再構築、極端に運動だけ不器用なお子さんの評価・療育・・・・・
作業療法士なら
生活機能の向上、認知作業、感覚統合、社会性やコミュニケーション能力の向上、学習支援、軽作業を通して手先の巧緻性を高めていく療育・・・
言語療法士なら
言語による表現力の向上、思考を言語化する療育、社会的なコミュニケーション能力の向上、言葉以外でのコミュニケーション能力の向上・・・・
これ以外にも普段我々が行っている評価や観察、治療の中で小児の療育に活かせる知識や経験はたくさんあります。
上記のリハビリ内容って、高齢者でも成人でもやってることだよね。
つるかめさんが伝えたいことは、何も”小児分野は特別なものではない”ということだよ。
これからの療法士業界に求められていることは、在宅も含めた小児療育の拡充だと思います。
高齢者の需要は頭打ちになる未来が見えているよね
過去記事:理学療法士の起業 なぜ”今” 起業・独立なのか3つの理由 ご参照ください★^^
ここは小児分野で療法士がもっともっと地域に出てその専門性を発揮するべきだと思うな
医療と在宅の橋渡しだってできるし、訪問なら生活の問題にも直接的に支援できるしね
そんなこと言っても
今から小児の知識を勉強していくのってどうした良いのかしら、、、
これから経験を積んでいくことなんてできるかしら、、、
と、お思いのそこのあなた。
何かを始めることに遅すぎることなんてありません。
何を始めるにもまずは心意気からです。
やろうと思ったら時間をかけてでも学んでいきましょう。
子育ての経験がある人であれば尚更★
そこで大切なのが、どこで 何を 学ぶか です。
次回の記事でどのようにして小児の知識を学んでいったらよいのかを説明したいと思います。
《特集》理学療法士の転職 訪問看護ステーションの”今” ~これからの療法士の活躍の場~
オススメブログ紹介
【リハビリ業界の都市伝説】PT数年目から小児分野で働くのはもう遅いのか
小児のリハビリに関しては、下記のブログも併せて読んで頂けるととても参考になると思います。
同じ療法士ブロガーのまささんが運営している「HIKIDASHI」では読んでいて共感できることが多くありました。
下記の記事内でも、結局は人間の身体ですし成人と同様、考え方は様々であることが記されています。
もし、小児分野に対して形の無い不安や漠然とした苦手意識を持っている方が居られましたら是非ご一読ください★
まとめ
要するに、
在宅で小児を診る社会的・地域的・人材的地盤が整っていない
ということが分かって頂けたかと思います。
増えていく子ども問題/課題に制度が追い付いていないのです。
療法士がもっと医療業界に貢献できる伸び代は
既存の高齢者リハビリテーションに依存していく働き方ではなく
小児分野にもっと裾野を広げていくことが必要
だと考えています。
それが社会的なニーズとしても求められていることだと思っています。
高齢者のリハビリテーションは市場が供給過多になっています。法整備も盤石のものがあります。
毎年約1万人近い理学療法士が誕生している中、2040年に高齢化の波は下火になっていきます。
関連記事:理学療法士の起業 なぜ”今” 起業・独立なのか3つの理由
2023年の要介護(要支援)認定者数は約694万人です。
現在の国家試験合格者数は 理学療法士約21万人、作業療法士約9万人との事です。
高齢者のリハビリテーションだけを考えてみると、1あたりの療法士が担当できる高齢者は約23人になります。
語弊を恐れず言えば、この23人の争奪戦がすでに始まっているという事なのです。
高齢者でマス(多くの数を診る)を取ることは大きな企業や母体にお任せすれば良いと思います。
※訪問看護事業所の療法士の介護報酬単位は今後も引き下げにストップはかけられないと思いますし。
訪問看護ステーションでの勤務に限らず、他と差別化して勝ち残っていくためには
小児分野へリーチして稀少性と専門性とを身に着けていくことが重要だと思います。
今、我々を必要としている人たちは 若年層 なのではないでしょうか?
今日はこの辺で。
バイバイ👐
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