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今回はつるかめさんが思う訪問看護ステーションで今後も需要が尽きることが無いであろう小児分野について書いていこうと思います。この記事では小児分野の研鑽をどこで行うべきか、施設の特徴や内容について記していこうと思います。
小児のリハビリテーションを一人で一から学ぼうとすることは容易ではないです。一番安全なのは先達から直伝してもらうことだと思います。特に小児は一つの評価からでも療法士個人で解釈が分かれやすいです。OJTで先達から学べることは学びつくしていきましょう★
訪問看護ステーションでの小児のリハビリテーションに悩みや不安がある方は是非チェックしてみて下さい★
都内随一の訪問看護ステーション事業所数を誇る法人で幹部をし利用者400名規模の訪問看護ステーションの管理をしていたつるかめさんが業界の”本当”について語っていきたいと思います。
※事前に過去記事:《特集》理学療法士の転職 訪問看護ステーションの”今” ~今やるならこの分野~をお読み頂いてから本記事を読んで頂くと分かりやすいと思います。
小児の場合、リハビリテーションというよりも
「療育」という言葉を使った方が適当ではないかと
つるかめさんは思うよ。
これから獲得していく未来に対して療法士が養い育んで関わるからね。
ここでは適宜、療育という言葉を使っていくよ。
この記事で分かること
- 小児療育を始める際の注意事項
- 小児療育の現場と活躍の場
- 小児に求められるスキル
小児療育を始める前に
バイザーは必須
小児の療育は、
本来獲得するはずであった機能や生活の代替・適応・促進・援助・支援・教育など多岐に渡ります。
疾患やカテゴリーはあっても個人差は千差万別です。
0から始めるのであればバイザーの指導は必須です。
評価結果が一つであっても療法士それぞれで解釈が異なる/見方が異なることが多々あります。
何が正解というわけではないのですが、
小児療育の経験を積んでいる療法士は自分の経験値も含めて
最適解を導いたり、工夫をしたり、加配をしたり、保護者対応をしたり、、、
言葉に出来ないフィーリングを感じ取ったりしながら関りを持っています。
そのエッセンスは同じ空気を吸わないとなかなか伝わらないものがあります。
これから小児療育を始めたいと思っている方は
しっかりとした教育体制が敷かれている職場でスーパーバイジングを受けていくことを強くオススメします。
何事もそうだよね。
知らないことは先達に直伝してもらうことが一番効率的で安心だよ。
訪問看護ステーションの求人やHPで”小児に力を入れています”と謳っていても実際は、バイザー制度や研修体制が整っていない事業所も多くあるよ。
小児の利用者が居る≠小児に強い ではないということは知っておいた方が良いかもね。
訪問看護ステーションはあまり向かない
0から療法士が勉強する場として、訪問看護ステーションはあまりオススメ出来ません。
訪問看護ステーションの場合、基本的に一人で業務を行う特性上、介入中に困った時やトラブルがあった時に即応することが難しいためです。
小児専門の訪問看護ステーションやよほど手厚い支援体制が整っていれば別ですが、
バイザーや相談できる先輩にも自分の業務があるので訪問動向(OJT)が困難な場合も多々あります。
そもそも相談できる場所や人物が居るのかも分からない事業所もあります。
一般的な訪問看護ステーションの場合、
スタッフが利益を出すように動かないと経営が立ち行かなくなってしまいますので、
一人の利用者さんに複数の人材を割くことは推奨されません。
業務や収益構造の関係上、じっくりと教育の時間が取れない訪問看護ステーションは多いと思います。
スタッフ2人で1人の利用者さんのところに訪問に行ったら、単純計算で会社の利益が半分以下になってしまうもんね。
前の記事でも書いたけど、小児のリハビリテーションは指導的立場の療法士の育成が追いついていない現状があるみたいだし、OJTで教えていくことは容易ではないのかもしれないね。
過去記事:《特集》理学療法士の転職 訪問看護ステーションの”今” ~今やるならこの分野~
つるかめさんが小児療育を始めたばかりのスタッフからよく聞く悩みで
「相談したいけど、分からないことが何なのか分からない。」って話がよくあるよ。
評価・療育の前提となる知識と経験が少ないから何を質問したら良いのか、違和感を言語化することが出来ないって話はよく聞くよ。
だから、OJTしてくれる環境に身を置かないといけないんだね。
本当は致命的な事なんだけどそれに気がつかないで成長してしまうってこともよくある話だよ。
※小児療育に対してしっかりとスタッフ教育をされている事業所もたくさんあると思います。
ここで言っている訪問看護ステーションはあくまで介護保険を中心に取り扱っている一般的な訪問看護ステーションを指しています。
医療法人や公的機関がオススメ
訪問看護ステーションでも医療法人が経営母体の事業所であれば安心できる体制が整っていることが多い思います。また、市区町村などの発達支援センターなども最初の勤務地としては最適です。
まず、医療法人や公的機関は施設の特性がはっきりとしているので、担当する疾患やカテゴリーが把握しやすいという利点があります。
例えば、
・地域の発達支援センターであれば未就学の発達障害児
・在宅往診クリニックであれば、拠点病院からの退院患者のフォロー
※大きな拠点病院の場合、そもそも抱えている入院している患者さんの疾患が稀少疾患や難治ケースがありますが^^;
また、一般的な訪問看護ステーションとは収益構造が異なるため
人材を割いてでも”質”の担保を行える組織体は
同行訪問を頻回に行ってくれたり、カンファレンス、医療連携もしっかりと行ってくれたりと、
研修やOJT・教育・育成にも力を入れている拠点が多いと思います。
過去記事:《特集》理学療法士の転職 訪問看護ステーションの”今” ~運営母体でこんなに違う!?~
結論
まず、最初の一歩は手厚い指導を受けるために、
医療法人や公的機関の運営母体の組織で経験値を積みましょう★
昨今では、小児を診たことがあるスタッフが居ないステーションにも依頼が来ることが多くなっています。そういった環境の中で依頼を受けると、担当スタッフは孤立していきます。
介入の仕方もわからない
自分のやっていることが良いのかどうかも分からない
相談相手もいない
保護者対応もままならない
何をどこまでやったら良いのかわからない
もはや自分が何が分からないのかもわからない
ないないばかりでキリがない
など悩みや困難を抱えて沈没していくことは本当によくある話です。
そうならないためにも自己研鑽の場は慎重に選びましょう★
初心者の場合は、先輩や上司が居る環境でしっかりと知識と経験が積めるようにして
スタートを切った方が良いという事だね。
当たり前のことを言っているようだけど、初心者の場合は本当に重要だと思うよ。
仕事の場
ここからは、療法士が働いている小児療育の職場についてご紹介します。
小児の療育(リハビリテーション)を生業にすると言っても、
カテゴリーや勤務地によって行う内容も対応も勉強量も内容は全く異なります。
例えば、発達支援分野になるか、医療的ケア児がメインになるか、によっても大きく変わります。
特に、医療的ケア児の地域資源はまだまだ整備が行き届いていません。
医療の発達により命をつなぐことができた子ども達が、退院したあとに行き先がない、選択肢が少ないというケースが少なくありません。
※関連記事:《特集》理学療法士の転職 訪問看護ステーションの”今” ~今やるならこの分野~
地域で生活することに課題がありながらも、ここ数年で小児分野は急成長しており、セラピストのニーズは年々高まっています。
まずは、自分はどの道に進んでいくのか/どの道に向いているのかを考えて進んでいくことを考えていきましょう。
1,児童発達支援事業所・放課後等デイサービス
2,病院 クリニック
3,障害者施設 作業所
4,特別支援学校
5,社会福祉法人系列
6,訪問看護ステーション
児童発達支援センター・放課後等デイサービス
児童発達支援センターは、0歳から小学校入学前の子どもたちが定期的に通って療育などの支援を受けることで、自立するのに必要な技能や知識などの習得や、日常生活に必要な基本動作、集団生活に順応していくためのコミュニケーショントレーニングなどを行う施設です。福祉サービスを提供する「福祉型」と福祉サービスに加えて治療も行う「医療型」があります。
運営母体は、医療法人や自治体なことが多いです。福祉型
福祉型児童発達支援センターでは基本的に、日常生活での基本的な動作の指導、集団生活に馴染むための訓練、技能や知識の習得などを提供します。また、保育所・幼稚園・認定こども園・放課後児童クラブ・学校などの集団生活を行なっている施設を訪問する保育所等訪問支援というサービスも行なっています。
医療型
医療型は福祉型のサービスに加え、治療も行う施設です。具体的には上肢や下肢、および体幹機能に障害を持った児童に対して治療や児童発達支援を行います。理学療法によるトレーニングや医療的管理に基づいた支援を提供します。
出典:療育biz「児童発達支援センターと児童発達支援事業所の違い」
放課後等デイサービス
放課後等デイサービスは、障害のある就学児に対し日常生活上の支援や訓練、学習指導、地域交流の場などを提供し、自立的な社会生活を送れるようサポートする福祉サービスです。
障害のある小学生・中学生・高校生が対象で、年齢は6歳から18歳までですが、最長で20歳まで利用が可能です。不登校の子どもを受け入れる事業所もあります。障害の特性に応じ、発達課題といった個別課題に対する支援や、保護者の子育ての悩みや相談に応じるなどの支援をする役割もあります。保護者の就労に伴う子どもの安全な居場所の確保、さらには子どものケアを一時的に代行することによって、保護者の心理的支援もしています。
出典:LITALICOキャリア「放課後等デイサービスで働きたい!仕事内容、必要な資格をわかりやすく解説、現場の声も紹介」
まとめると、
児童発達支援センター(事業所)は未就学児
放課後等デイサービスは学童
をそれぞれ対象にしている施設だよ。
発達障害や不登校のお子さんが通所してくる地域の児童施設だね。
日常生活行為の練習や集団行動の定着、学習障害のサポートや園・学校との連携も業務に含まれるよ。ROMexとかはやらないかな。遊びを通して伝えていくイメージだよ。子どもと遊ぶことが得意な人にはとてもおススメだよ★
特に注目したいのは、「医療型」の児童発達支援センター(事業所)だよ。重度身体障がい児が通所している施設だね。
オーダーメイドの車いすに乗っている子や人工呼吸器を使って通所している子も来ているよ。
ポジショニングやシーティング、リラクゼーションや呼吸管理などを行うよ。筋緊張コントロールやコミュニケーション支援もやったりするよ。
より医学的な管理と専門性が求められる施設だから看護師さんが常駐している施設だよ。
重心施設での勤務経験がある方などにはおススメだよ★
※性質は施設によるから一概には言えないけども、、、^^;
大きな病院 小児在宅クリニック
小児医療を専門としている医療法人になります。
その道のプロフェッショナル達が志を一つにして尊い命と向き合っている現場です。
東京都内の病院で言えば、東京都立小児総合医療センターや国立成育医療研究センター、愛育病院などが挙げられます。
難産や先天性疾患などで重篤な状態で産まれた新生児たちにNICUの中で療法士が対応することもあります。
まさに命と向き合う現場。一挙手一投足に知識と愛情を注ぐ スキルが求められます。
小児を専門としている往診クリニックに併設されている訪問看護ステーションもあります。
主治医が組織内の医師になるので情報連携や状況の変化に迅速に対応でしながら
退院後の小児の命と向き合っています。
人工呼吸器管理をしている子や小児がんなど緊急性や医学的リスク管理が高い子がたくさん居ます。
往診に随行したりしながら医師・看護師等と綿密な連携を取り、
その子やご家族が安心して暮らすための支援を行っています。
こちらは医療的依存度が非常に高いケースがほとんどだから、
初心者で働こうと思うとハードルが高いかもしれないね。
分厚い基礎知識があった上でそれを応用と適応させる順応性が非常に高く求められるよ。
また、医療機関や医師との連携の機会も多いからしっかりとした評価・分析能力が求められるね。医療が身近にない自宅環境ではリスク管理がとても重要だよ。
つるかめさん的には、
本当にプロフェッショナルな道だなと思っていて、携わっておられる方々を純粋に尊敬していますm(__)m
障害者施設・福祉作業所
大きな括りになりますが、障害者施設や福祉作業所での勤務を行っている療法士も多数おります。
こちらは障がい”児”とは異なりますが、障がいを持って生活している子供が学校を卒業したら
その後はどのような暮らしを送るのかを支えるために療法士が活躍しています。
需要が多いのは作業療法士です。
福祉作業所が企業から業務を受注して、作業療法士がサポートしていく形です。
もしくは、生活介護施設(通所施設)で
個別対応をしたり介護スタッフに動作指導をしたりレクリエーションをしたりなど
活躍の幅は施設や利用者によってさまざまです。
利用されている方の疾患の一例は、
身体障害、知的障害、重症心身障害、重度の発達障害、精神疾患・・・などが挙げられます。
創作活動が得意だったり知的障害・精神障害に造詣が深い療法士にはおススメだね。
障害者施設や作業所と言っても色々とあるから興味があったら求人などを調べてみると良いかもね。
つるかめさんの施設クライアントでとても印象的なことを話してくれた方が居たよ。
「知的の方は服薬などもないので医療から見放されてしまうことが多いんです。
けどそういう方も年は取りますし変形して姿勢が悪くなったり運動機能や遂行能力が下がってきたりするんです。施設側のスタッフもその方に対しての関りや対応が正しいのか分からなくなってくることがあります。だから、専門職に相談できるとすごく心強いんです。」
この言葉は全医療従事者に届けたいです。
これだけ医療や福祉が発達している日本でもまだまだ専門職の手が届いていなくて困っている人や施設があるということだね。
特別支援学校
特別支援学校とは、心身に障害のある児童・生徒が通う学校で、幼稚部・小学部・中学部・高等部があります。基本的には幼稚園、小学校、中学校又は高等学校と同等の教育を行っていますが、それに加えて障害のある児童・生徒の自立を促すために必要な教育を受けることができるのが大きな特徴です。
LITALICO発達ナビ:https://h-navi.jp/column/article/35025583#headline_107530
学校教育法第72条では、特別支援学校の目的は以下のように定められています。
”視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けること”
出典:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/063/siryo/__icsFiles/afieldfile/2015/12/07/1364742_01.pdf
重度の発達障害や知的障害をもった児童が通う学校です。
教員以外の専門家の参画を促すことで多方面からの教育や支援を構成していくことを目的に
療法士の登用が成されています。
療法士が関わりを持つためには「外部専門員」として業務を委嘱される必要があります。
その年度内の契約となり、学校側が外部専門員の業務計画を立てて
それに沿って授業(業務)を行っていくことになります。
次年度が始まる前に予算組や人員配置の計画を学校側が立てて計画的に運用をしていくので
学期が始まる前段階から顔合わせなどをしておく必要があるよ。
知人や教育委員会、教員などとコネクションがあると話が通りやすいかもしれないね。
つるかめさんの知人は、先輩からの紹介(引継ぎ)で委嘱を受けてたよ。
社会福祉法人系列
地域の社会福祉法人が発達支援の窓口を設けている場合もあります。
例えば、武蔵野市の社会福祉法人 武蔵野。
こちらでは市と連携して地域に根差した子育てや発達支援を行っています。
療法士も多数在籍しており、訪問看護ステーションや児童発達支援事業所などと連携して
相談があった児童の生活支援や家族相談を行っています。
細く長く縦断的に関わっていくイメージがあるな。定期的な成長の確認や発達の遅延や遅滞が無いかを月1回の関りで観ていくような感じ。利用者数は多いから毎日忙しそうだけどね。その代わりスタッフ数も充実していてOJTなどの教育もしっかりと受けられるところだよ。
つるかめさんが初めて社会福祉法人系列の児童発達支援センターと関りを持った利用者さんは児童相談所案件(虐待やネグレクトなど)の方だったよ。要保護児童対策地域協議会との連携も一緒にした思い出、、、
小児専門訪問看護ステーション
小児の訪問看護を専門に行っている訪問看護ステーションも10年前に比べると、随分と増えてきました。
ネット検索ベースで調べても多くの訪問看護ステーションが表示されるようになっています。
ここでは、医療的ケア児や発達障害、不登校の児童など様々な背景を持つ小児に訪問をしています。
地域にある病院から依頼が来るケースが多い事業所もあれば、
こども発達支援センターや相談支援専門員からの依頼もあったりと広く範囲の小児と関わっています。
発達支援が必要なお子さんは下校後の介入になることが多いので
必然的に15時以降からの介入になることが多いです。
逆に、午前中に医療的ケアが必要なお子さんや不登校のお子さんに訪問し、全体的なスケジュール調整をしている事業所もあります。
こういった訪問看護ステーションは取り扱う疾患も幅広いのでオールラウンドな知識と経験が求められる傾向がみられます。
専門性が高いので採用の際に、
”経験年数○○以上” ”小児科経験有理の方は優遇” と表記されているところもありますが、
その実、人では足りていない事情もあり多くの事業所では”未経験可”とされているようです。
正直に言うと、訪問看護ステーションの小児分野で”未経験可”でスタッフを募集している事業所は2極化しているよ。
しっかりとした勤務体制が整っているか
依頼に対応できる人材が不足しているか
どうしても発達支援の依頼は夕方に集約しちゃうから夕方にスタッフが訪問出来る空き枠がすぐに枯渇してしまうことは良くある話だよ。
医療的ケア児や乳児などの訪問件数は発達障害の訪問件数よりも少ないから、中には午前中は訪問ちらほらで夕方にぐっと詰まっている訪問スケジュールのスタッフもいるよ。けど、医療的ケア児や乳児は複数回や複数日に訪問に行くことがよくあるね。
慢性的に人不足感は否めないのが訪問看護ステーションの小児療育の現実だよ。
詳しくは、過去記事:《特集》理学療法士の転職 訪問看護ステーションの”今” ~今やるならこの分野~小児療育が出来る人材が居ない/育成が出来ていない をご参照ください。
初心者で勤務を考えている人は、どんな疾患の利用者さんが多いのか、在籍スタッフの一日のスケジュールや訪問件数について電話で問い合わせしてみても良いね。
求められるスキル
- 親切丁寧に聞かれたことを説明できる
- 自分のしたいことを押し付けず相手を思う事が出来る
- 言葉が通じない相手ともコミュニケーションが取れる
- 保護者(家族)対応が得意
- 身体的要因のみでなく周辺環境の評価に長け周りを巻き込む連携力がある
- 子どもが嫌いではない(好きな方が良いが嫌いでなくとも可)
- 一般的な運動理論のほかに正常発達の知識を身に付けている
小児療育の場で求められるスキルの一例は上記の通りです。
まずは信頼関係の構築から
最初の関りは、相手の世界にこちらがお邪魔させて頂くことから始めることが肝要です。
間違っても、「依頼来たんでリハやりに来たんでこれやりましょ~~」というテンションで自分が必要と思う事だけをやりに行っては絶対にいけません。
例えば、乳児や自閉症のお子さんは言語でのコミュニケーションが難しいことがあります。
お子さんの中には拒否が見られたり直前で機嫌を損ねる出来事があったりして療育に前向きになれないこともあります。
そのような時でも自分が用意してきたことや考えてきたことなどを押し付けない様に柔軟な対応が求められます。
そうしなければ相手との信頼関係は築くことは難しくなります。
意思の疎通が難しい環境下でもジェスチャーや雰囲気、ご家族を介しての意思の疎通をしていくスキルや工夫は必要です。
まずは楽しく過ごすことから始めて、相手の世界に入れてもらう準備をしていきましょう。
あの子の為に、あれも必要でこれもやってあれが好きだったからこれもやって・・・・
なんて一日中考えて楽しみに訪問に行っても、全部「やりたくない」って言われることもあるよ。こちら側の準備不足ってのもあるけど、今日はこれやりに来ましたからやります‼‼って押し付けちゃうと子どもはすぐに逃げて行っちゃうよ。
相手の想いを全て迎合する必要はないと思うけど、その子の気持ちは大切にしていきたいね。何より楽しくないと乗ってこないしね。
嫌われる人のパターンは、あなたにはこれが必要だからこれをやらないといけないんです!ということをやり通すことを信念と勘違いしている人だよ。
きっとその人の評価は間違ってないんだろうけど、信頼関係があって成り立つ前に前のめりになり過ぎちゃうと失敗することが多いよ。
我々は教育者や指導者ではなくて、支援者や伴走者だからね。相手のペースが一番大切だよ。
保護者対応が何より重要
また、専門的な評価を保護者にかみ砕いて分かりやすく伝えるスキルはとても重要です。
当日行った療育の内容が 何を目的に行われたのか、評価・分析を元に保護者にフィードバックしていく必要があります。
療育内容を生活に活かしてもらう必要があるからです。
丁寧に現状とこれからのビジョンを伝えて環境調整や関わり方について
理解してもらう必要があるためフィードバックが訪問時間の大半を占めることもあります。
訪問でお伺いするご家庭の保護者さんは何かしらの悩みや問題意識をもっているよ。悩みを聞き出したら止まらなくなってしまうお母さんもいるよ。それだけ24時間365日心配して悩んで困っているということだよね。
子どもが育つ上で一番大切なのはやっぱり保護者からの愛情だと思うんだ。
保護者も悩みながら成長していくのだけど、育児に医療的なケアや発達特性が際立ってしまうと本来注ぎたい愛情が注ぎきれないことは良くある話だよ。それを支えるために我々は支援が出来ると良いね。保護者が安心していることが子どものためになるということだね★
まとめ
小児療育を始める前段階から、勤務地の一例、必要なスキルについてまとめました。
過去記事:《特集》理学療法士の転職 訪問看護ステーションの”今” ~今やるならこの分野~でも
お伝えしていますが、
在宅での小児療法士は不足しています。往診等の地域の資源もまだまだ満足とは言えません。
これからの療法士はもっともっと小児分野に裾野を広げていくことが求められていると思います。
小児分野での療法士の働き方は今までは、
”一部の専門的な施設や職員”が非常に分厚い経験と知識を持っている状態だったと思います。
これからは、
もっとポピュラーで楽しく明るい分野にしていく必要があります。
そのために、これから生きてゆく子どもたちの将来のためにも
正しい知識をきちんと学ばなければならないと思っています。
この記事をみて、小児分野での勤務のイメージや勉強の始め方の参考になったら幸いです。
そこから一人でも小児分野で働いてみようかなと思ってくれる方が居たら嬉しいです。
それでは今日はこの辺で。 バイバイ👐
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